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エールロス

エールが終わってしまった……


朝ドラは毎回観てるわけではなくて、「あまちゃん」、「ごちそうさん」、「花子とアン」、「マッサン」、「あさがきた」くらいしかちゃんと観ていなかったのだけど。
エールは、これらのドラマの中でも、「あさがきた」と並ぶくらいのお気に入りになりました。
ほんと、おもしろかったなー!


知り合いが考証に名を連ねていたし、「歌」って元気になれるし、育休中で時間があったし、観ていた理由は色々あるけど、朝ドラらしい群像劇が「歌」とうまくはまっていて、凄く良かったです!!


第一話を観たときは、原始時代から始まったので、なんじゃこりゃ?! と思い、観ていなかったのてすが、主人公の男の子が吃音を理由にいじめられているシーンをたまたま目にしてから、そのまま目が離せなくなり、一週間分録画して、週末にまとめて家族で観るようになりました。
息子も一時、吃音が酷くて、悩んでいたので…
子役の男の子、すごく可愛かったですよね?!


もともとあまりドラマは観ないので、歌が沢山出てくるのは良かったです。
ドラマは観ないけど歌は聞くから、森山直太朗とか野田洋次郎とか、歌手が出てくると、「おっ!!」 っと思うし、実際の歌唱シーンも、歌が上手な人ばかり出てくるから、ノンストレス。


コロナのせいで中断してしまったけど、ストーリーもさくさく進み、いわゆる中弛みみたいのはなくて、逆に最後は駆け足でした。


戦争の描写は、ヤフコメとかでは、よく逃げずに描いてくれた、とか、朝ドラにしては重い、とか散見されましたが、映像技術の発展のお陰か、映像が綺麗すぎて、自分にはあまり過酷には感じなかったです。
あまりにも残酷な描写にすると、脱落者が出るから、ギリギリのところだったのかなぁと。


*1


プリンス久志とミュージックティー(略)の闘いとか、鉄男の恋物語とか、主人公の義兄がラーメン屋になるとことか、良い意味でこちらの予想が裏切られる展開が随所にあり、見所満載でした。
主人公は才能がすごすぎて、感情移入出来ないけど、周りの人たちが個性豊かで観てて楽しかった!


このドラマの凄いなーって思うところは、主人公は天才なんだけど、ちゃんと欠点も描いていて、それを嫌みに感じさせないで、きちんと物語におとしこんでるところ。
音ちゃんも、明るくて可愛くて、意志が強くて…でも、芯が強すぎて、そこに周りが引いちゃうところも、ちゃんと描かれてる。
完全無欠の人間なんて誰もいなくて(強いていえば、藤堂先生が相当素晴らしかったけど)、天才作曲家の主人公でさえも、クラシックの道を一旦は諦めたし、音ちゃんも退学しなくてはいけなくなった。
与えられた環境で、ベストを尽くすなかで、それぞれが幸せを見つけていく…っていうのが綺麗に描かれてて良かったです。


ラストシーンの、二人が砂浜へ駆け出してゆく場面は、様々な解釈があると思いますが、私には音の魂が、衰え死にゆく身体を脱ぎ捨てて、駆け出してゆく描写に感じられました。
これもまた、敢えて音の死という過酷な場面を回避したのかという言い方も出来ますが、想像力のある視聴者にとっては、むしろ涙腺崩壊必至の描きかたでしたね。
主人公の「出会ってくれて、ありがとうね」は、きっと、今際の音の耳に、確かに届いていたことでしょう。
ああ泣けてくるー……。


そういえば「あさがきた」も、最後は若返った夫婦がキャッキャしてたように思うのですが、今回もすごく良かったです。
毎回観ていたオープニングテーマと連動してて、色々考えてつくられてるんだなーと感心してしまった。
最後のコメント、同じ衣装で録り直したのかな。





唯一残念なことは、10話減らされてしまったこと。。
素晴らしい作品だけに、完全な形で観たかったと思ってしまいました。

*1:話はそれますが、火垂るの墓が最近放映されないのは、悲惨すぎて視聴率が取れないからだとか。 確かに、私も観るのは辛いです。 でも、本も映画も、何度も観てます。 先人から学ぶことはとても大切なこと、観たことのない人は絶対に観るべきだと思います。 以前、公園で子どもを遊ばせていたら、近所の小学生が 「24時間テレビ障がい者が頑張ってるドキュメントをやるのは、かわいそうだから止めてほしい」と友達に言っていたのを、たまたま耳にして、内心のけぞりました。 子ども故に心も子どもなのでしょうが、道徳の授業もなく、既に「自分」と「障がい者」の世界に二分してしまっている彼女の世界が、どのように成長していくのか心配です…